jcss校正、つまりJapan Calibration Service System、日本語では計量法校正事業者登録制度とは、経済産業大臣の権限を持ってして独立行政法人製品評価技術基盤機構認定センターによって計量法第143条第１項にのっとり、測定器の校正に関する事業を行う者への特定の校正の分野における能力が審査され与えられる制度です。jcssはILAC、APLAC MRAに署名しており、MRAに署名している世界の国々では校正が信頼されることになります。つまり、jcss校正は国際的な校正なのです。このように正確さに対して根拠を持たせることで、不確かさを排除する目印となり、結果としては安全、かつ安心な製品とサービスを供給できる根拠となり、相互的によい効果をもたらすことができます。
jcss校正についての分かりやすい基本説明
測定器というのは、標準器によって校正されます。その使用される標準器は、更に正確な標準器に校正されます。そしてこの標準器もまた正確な標準器に校正され、この繰り返しにより正確性を持つ標準器を求めていくにあたって、国家の標準にあたることが確認される場合はその測定器は国家標準に対してトレーサブルであると表現されます。jcss校正の証明書が発行されているものはトレーサビリティの確保がされていると証明できます。しかも証明書は校正事業者登録されている機関のみになります。正確性の証明は確かに正確なものが確認されなければいけません。それを計量法で特定標準器と呼びます。それを基準とし、確認されたものを特定二次標準器といい、更にその特定二次標準器で常用参照標準を確認し校正業者はユーザー依頼の校正を常用参照標準で校正します。
今求められるjcss校正の必要性
計量法において後から確認が取れない場合に困る点は、試薬と校正の不確かさです。もし何か問題が発生してしまった時に、原因が何かを明確にしなければなりません。その際に正確性が確認できるものは排除していくことができます。それこそがjcss校正制度の目的なのです。国家が定めている計量法に準拠していると明示された証明書があれば、原因として調査する必要性はありません。結果、そういったしっかりした根拠があるものを使用していれば、安全ということになります。その会社の信頼性に関わる問題なのです。また国際的な校正ですので、日本の企業が海外へ進出する際にも信頼の基準として共有することができ、逆に海外で行う校正にも信頼性を持つことができます。よって、校正の重複した手間を省くことができ価格を抑えることも可能です。国際化が進む中で、信頼性を共有できることは非常に高いメリットです。